大学からのお知らせ
理事長・学長挨拶
学校法人東京歯科大学
理事長 金 子 譲
建学の精神 −継承と発展−
創立120周年とフロンティア スピリット
(東京歯科大学HPより転載)
東京歯科大学は、明治23年(1890)に岡山藩士であった高山紀齋が米国の歯科医学を教授するために東京芝伊皿子(現港区)に高山歯科医学院を開設し、今日に継続しているわが国最古の歯科医学教育機関であります。設立10年後に本医学院は千葉我孫子出身の血脇守之助が継ぎ、東京歯科医学院と名称を改め、神田三崎町の水道橋に医学院を構えて発展してまいりました。
わが国は徳川幕府を終焉させ年号を明治と改めて以来、開国により社会制度の近代化に努めてまいりました。明治23年といえば議会制度が始まったときですので、本学の設立は日本社会が大きく変わっている時代であることが分かります。教育・医療行政もさまざまな変遷を得ながら次第に整備されていきます。高山紀齋は明治5年(1872)に早くも米国に留学をし、6年の間に米国歯科医学開業資格を取得して28歳で帰国し、銀座で開業をいたしました。当時、歯科医師は米国歯科医学によって生じた新しい職業でした。歯科医師の前身ともいうべき江戸時代の口中医は、歯痛、抜歯や口腔の粘膜疾患の治療に限られていまして、米国歯科医学のように口腔外科治療、歯牙う蝕の修復、歯列矯正、歯牙欠損後の義歯による咀嚼の機能回復などに治療が及ぶべくもありませんでした。また、明治政府は近代化の中で富国強兵政策に邁進していき、歯科医学教育・歯科医療は置き去りにされがちになります。このような時代にあって、血脇守之助は、当時のあらゆる私立学校として法令上最高学府である専門学校に明治40年(1907)に自身の東京歯科医学院の昇格を果たし、また明治39年(1906)に制定された歯科医師法の議会上程に尽力いたしました。その後目指した大学化は、大正時代以降の国策により果たせないままでしたが、太平洋戦争敗戦(1945)により、昭和21年(1946)本学は歯科医学専門学校として初めて大学(旧制)として認可されます。このように本学の歴史は、日本の近代化に貢献するとともに、その後の歯科医学・歯科医療への開拓を行ってきたといえます。
21世紀に入り、世界はよりグローバル化を進展させており、歯科医師における国際性の涵養は大学役割において欠かせないところであります。また、歯科医学は今日生命科学として医学との関係をより強くしております。本学が65年前の大学昇格とともに新しい歯科医師育成のための医学教育の場として設立した小さな病院は、現在570床20科の総合病院として成長し、基幹病院として地域医療への貢献はもとより医歯学協働による研究、学生・大学院生・研修医の教育研修に活躍しております。わが国の将来を鑑みて計画した教育・研究が現在メインで行われている千葉キャンパスの水道橋移転は、平成24年4月に新入生の新校舎入学から開始され、以後水道橋を本拠地として市川、稲毛の医療施設とのトライアングルで大学機能を有機的に展開してまいります。
学校法人東京歯科大学は大学、大学院、歯科衛生士専門学校において、このように進取の気性、開拓精神という先導性とともに血脇守之助の「歯科医師たる前に人間たれ」という世代を超えた哲学を校風として、時代を見据えた運営を行っております。
学校法人東京歯科大学
学長 井 出 吉 信
歯学の発展に向けて新たなステージへ
(東京歯科大学HPより転載)
2010年に東京歯科大学は創立120周年を迎えました。1890年に燻R歯科医学院の創立に始まる本学は、本邦最初の歯科医学教育機関として、一世紀を優に超えて国民の歯科医療を支える歯科医学の発展に寄与してきました。19世紀から21世紀へと、3世紀にわたって培ってきた確かな実績は、常にわが国の歯科医学・歯科医療を牽引し、新しい知識と技術を学生に教育し、最新の医療を提供することで、国民から信頼される歯科医学教育機関としての使命を実践していると考えております。
21世紀初頭において、医学・歯科医学分野の進歩はめざましく、特に再生医学・再生医療分野の進歩は、将来の医療に新たな希望をもたらす医療の大変革となるでしょう。そして、わが国は超高齢社会を迎え、高齢者人口が増加しています。高齢者の健やかな生活を支援するためには、口腔内の衛生状態の維持・改善を行うことや、全身的な状態を診ながら口腔機能の維持や回復が重要になっています。つまり、歯科医療において、歯科疾患・口腔疾患を全身疾患との関係性から診断・治療ができる知識と技術が歯科医師に求められています。
その上に、社会全体および大学自体にもグローバル化が望まれている現在、歯科大学の使命として国際的に活躍できる歯科医師を養成していかなければなりません。本学では、これまでに培ってきた海外姉妹校との学術・研究面における交流をさらに活発化させ、教員のみならず学生の海外研修機会を広げ、在学中から国際的視野を養えるようなプログラムを構築しています。その一環として、社会から求められる高度な教育と医療の質を持って活躍できる歯科医師を育成すべく、Elective Study制度を本年度からスタートさせました。さらに、建学の精神である「歯科医師たる前に人間たれ」に基づく教育理念によって、歯科医師としての知識や技術だけでなく、社会性を身につけ、人間的に優れた良識豊かな歯科医師を養成する「ヒューマニズム」を尊重した歯科大学であり続けることを目指しています。
創立以来、わが国最古の歯科医学教育機関として歴史と伝統を継承してきましたが、120周年を節目として本学伝統の地である東京・水道橋にメインキャンパスを移し、次なるステージへと新たにスタートいたします。本学の3キャンパスが一体となってこれまでに培ってきた実績と、今後はさらに他大学・医療機関等との連携・協力体制を推進し、歯科医学・歯科医療をさらに発展させることにより、最先端の教育と医療をもって社会に貢献できる確かな基盤を構築できると考えております。


